市販されているマスクには大きく分けると、コットンマスクと不織布マスクの2種類のマスクがあります。
花粉症やウイルスが流行する時期は欠かせないアイテムですが、それぞれの違いがわからずに何となくマスクを選んでいる人も多いでしょう。
従来は使い捨ての不織布マスクが主流でしたが、品薄さやマスクエチケットが一般化したことでコットンマスクを日常的に使う人が増えています。
しかしそれぞれのマスクには違いがあるため、2種類のマスクの特徴を比較してから選ぶことが大切です。
この記事ではコットンマスクと不織布マスクのメリットとデメリットをおさらいし、上手な使い分けができるようにまとめました。
コットン(綿)マスクのメリット
コットンマスクはかゆくなりにくい
コットンマスクは生地がやわらかいため、肌への刺激が少ないです。毛羽立ちも目立たないため、長い時間使用してもかゆくなりにくいというメリットがあります。
また吸収性も高いため、マスクの中に水滴が溜まるのも防げます。つまり雑菌の繁殖を抑えられるため、マスクを長時間身につけることで起こり得る様々な肌トラブルを抑えられるのです。
通気性が高い
コットンマスクには通気性が高いという特徴もあります。そのため次のようなメリットを実感できるでしょう。
- 息苦しくなりにくい
- マスクが臭くなりにくい
通気性が高いため、マスクを身につけたまま会話をしても呼吸が乱れにくいです。またマスクの中に水滴が溜まることで雑菌が繁殖し、マスクが臭くなるのも防げます。
暑くなり、蒸れるような季節は快適性が向上し、息苦しさを感じずに装着することができます。
経済的でコストパフォーマンスが高い
コットンは耐久性が高いため、何度でも洗って繰り返し使うことが可能です。コットンマスクを1枚購入すれば、しばらくの間は問題なく使えるでしょう。
大体数百円で購入できるため、コストパフォーマンスが高いです。マスクを自分で作れば、よりコストパフォーマンスを高められます。
またずっと同じマスクを使うため、ゴミが出なくて環境に優しいのもコットンマスクの優れている点です。
手に入りやすい
普段は不織布マスクのほうが手に入りやすいかもしれません。しかし例えば世界中でウイルスが流行する時期などは、不織布マスクが店頭から消えてしまうこともあります。
一方コットンマスクはインターネット上などで、手頃な価格で販売されています。マスクが手に入りにくいときは、布とゴムを購入すれば自分で作ることも可能です。そのためあらかじめコットンを購入しておけば、マスクが手に入らずに困ることもありません。
好みの形やカラーのマスクを作れる
市販のコットンマスクのカラーは、不織布マスクと同様に白がほとんどです。しかし自分でマスクを作る場合は、自分好みの形やカラーのコットンを選べます。例えばマスクの形を立体型にしたりプリーツをつけたりなどです。
洋服に合わせやすいデザインを選んで、トータルコーディネートをするのも良いでしょう。サイズも自由に変えられるので、男性にも女性にも子供にもピッタリ合うマスクを作れます。
コットンマスクのデメリット
微粒子の侵入を完璧に防ぐことはできない
コットンマスクは不織布マスクに比べて網目が大きいため、微粒子の侵入を完全に防ぐのは難しいです。しかし自分の飛沫を防いだり大き目の粒子の侵入を防いだりすることはできます。
そのため出かける場所を考えてマスクを選ぶと良いでしょう。例えば医療機関に行くときは、コットンマスクを使用するのは避けたほうが良いです。様々なウイルスが飛散している可能性が高いからです。
しかし屋外などの密室を避けられる場所であれば、コットンマスクでもウイルスをあまり気にせずに身につけられます。
職場に身につけて行くのは抵抗があると感じる人が多い
コットンマスクを身につけると、やわらかい印象になります。しかしチープに見えやすくまたどこか頼りない印象にも見えるため、職場に身につけて行くのは避けたいと思っている人が多い傾向にあります。
一般的なコットンマスクはデザイン性も低くサイズも小さめです。そのため男性も女性も、好んでコットンマスクを選ぶことは少ないでしょう。ただし自分で作れば、コットンマスクの欠点の多くをカバーできます。
不織布マスクの特徴は?比べると何が違う?
ここまでコットンマスクの性質を確認してきましたが、不織布のマスクと比べることで上手な使い分けができます。
コットンマスクと不織布マスクの大きな違いは生地の構造です。コットンマスクの網目は大きめですが、不織布マスクは繊維と繊維がランダムに交差しているため微粒子が通りにくい作りになっています。
また生地にはフィルターも含まれているため、コットンマスクよりも安心感が高いのです。花粉やウイルスの侵入を防ぐことを重視するのならば、不織布マスクのほうが優勢です。
衛生面も安心できる
不織布マスクは基本的に1度使ったら捨てます。長い時間使い続けているとマスク内に水蒸気が発生して臭くなることがありますが、不快感を覚えたらすぐに新しいマスクに交換することが可能です。そのためこまめに交換すれば、きれいな状態を保てます。
コットンマスクも洗えますが、多くても洗濯できるのは1日に1回でしょう。1日外に出て、人出の多い場所に出かける際には不織布マスクを予備で持っておくと安心できます。
目的に合わせてフィルターを選べる
不織布マスクの種類は1種類ではありません。一般的な不織布マスクから医療用の不織布マスクまで、様々な種類のマスクがあります。
それぞれのマスクの違いはフィルターです。高機能なフィルターが入っているマスクはその分、微粒子の侵入をシャットアウトできるような作りになっています。
フィルターの機能性が高いマスクは価格もアップしますが、希望のフィルターを選べれば安心感も高まるでしょう。
コストがかかる
不織布マスクの1枚あたりの価格は、数十円から数百円です。1枚で考えると安いと感じるかもしれませんが、基本的に使い捨てのため毎日使う場合はコストがかさみます。
例えば1枚40円のマスクを1カ月間毎日1枚ずつ使用すると考えましょう。その場合は1カ月に1,240円の費用がかかってしまいます。高機能なフィルターが含まれている不織布マスクを使ったり、こまめに交換したりする場合はもっと高額になります。
呼吸がしにくい
コットンマスクに比べて顔にピッタリフィットしやすいのも大きな違いです。隙間が少ない分異物も入りにくいですが、呼吸がしにくいという欠点もあります。コットンマスクより網目が小さいのも、息苦しさを感じやすい原因の1つです。
そのため特に職場でプレゼンテーションをする場合など、長い時間話をしなければならないときは息苦しくてマスクを外したくなるでしょう。
かぶれることがある
不織布マスクには、ポリプロピレンなどの化学繊維が含まれています。そのため肌がデリケートな場合は、マスクによって肌が赤くなったりかゆくなったりすることがあります。
またコットンマスクに比べて毛羽立ちやすく、肌とマスクの摩擦が起こりやすいです。生地が擦れるとかぶれたり吹き出物ができたりしやすくなるため、美容を気にする女性は対策をしてから使用したほうが良いです。
購入できないことがある
世界中に特定のウイルスが蔓延しているときなどは、不織布マスクが店頭から消えることもあります。世界中で不織布マスクの需要が高まるため、インターネットから購入するのも難しい状況になります。どんなにマスクが必要でも、購入できないこともあり得るのです。
そんなときもコットンマスクならば、マスクがなくなることを心配する必要はありません。そのため万が一のときでも安心して過ごせるように、コットンマスクを常備しておくことをおすすめします。
コットンマスクと不織布マスクの違いを紹介しました。コットンマスクは肌触りが良くて、肌トラブルが起こりにくいのが大きなメリットです。不織布マスクには微粒子を通しにくいなどのメリットがあります。それぞれの特徴を比較して、自分に合うマスクを選びましょう。目的に合わせて使い分けるのもおすすめです。
どちらか一方のマスクしかない場合は、少し工夫をすれば欠点をカバーできます。例えばコットンマスクや不織布マスクの中に、不織布シートやガーゼを入れるなどです。そうすれば不快感を少し軽減できるでしょう。
どちらのマスクにもメリットとデメリットがあるので、余裕があるときにコットンマスクと不織布マスクの両方を常備しておくことをおすすめします。