感染予防のためにマスクをつける際、より高い効果を求めるためにマスクを二枚重ねにして使う人がいます。マスクを二枚重ねにすることによって、本当に効果も倍増になるのでしょうか。
あえて重ねるメリットは本当にあるのか?またデメリットや対策事項は必要になるのか?ここではマスクの二枚重ねのメリットやデメリットについても調べてみました。
二枚重ねて使うメリットとデメリットとは?
より高い効果を求めて、マスクを二枚重ねにするケースがあります。しかしマスクを二枚重ねにすることによって、予防の効果が高くなったという報告は今のところないようです。
「マスクの使用自体」にはいくつかの研究所でその効果が認められています。そのため感染予防のためにマスクをつける際、より高い効果を求めるためにマスクを二枚重ねにして使う人がいます。
マスクを二枚重ねにすることによって、本当に効果も二倍になるのでしょうか。またマスクの二枚重ねのメリットやデメリットについても調べてみました。
重ねて使うメリットとデメリットについてみてみましょう。
マスクを二枚重ねにする際に考えられるメリット
メリットとしてはマスクを二枚つけることによって、より高い保湿効果を得られるという点です。
一日中乾燥した空間の中にいる場合、肌が乾燥してしまいます。その結果美容の観点から見ると、肌のシワがひどくなったりと皮膚に異常が現れます。
小さなマスクを二枚重ねにするよりも、やや大きめのマスクを一枚つける方が保湿の効果が高いと言われています。
もともと使い捨てるために作られたマスクなので、長期間連続して使用することは想定されていません。けれど、マスクをしていることで飛沫感染の危険が避けられることも事実です。
マスクを二枚重ねにする際のデメリット
デメリットとしては、呼気がこもって暑くなってしまうのと、息をすることが苦しくなるため頭痛やめまいといった症状を引き起こすこともあります。
マスクを付けて軽く運動してみましょう。口元が呼気で蒸れてきて、息苦しくなってくるのが実感できると思います。
マスクやゴーグルは顔に直接空気が入らないように作られているものなので、無理に二枚重ねにすることによって本来必要な呼吸を妨げてしまうことになります。
フィット感が崩れてバランスを崩すことにもなる
マスクに本来の目的であるウィルスの侵入を防ぐためには、サージカルマスクを二枚重ねにするよりも一枚をしっかりフィットさせる方が効果が高いと言われています。
二枚重ねることで本来想定された口元へのフィット感が損なわれることもあります。マスクを二枚重ねることによってマスクの形状が変化し、隙間ができてしまうことがあります。
肌にフィットしていない隙間が大きくなり、鼻や口とマスクの間の空間に空気が入り込んでしまう点です。
また二枚重ねのマスクを使うことが日常になってしまったことによって、ひどい肌荒れになってしまう人もいます。
つけっぱなしのマスクが原因で肌荒れになった場合は、安全な場所ではマスクを一時的に外す、クレンジングなど肌のケアを十分にするなどの対処法があります。
マスクの役割
ここで本来のマスクの役割について振り返ってみたいと思います。一般的にサージカルマスクは不織布という素材で作られています。
不織布は木綿などの布よりもフィルタリング効果が高い素材ということです。マスクに求められる役割とは、ウィルスを吸い込まないようにマスクでウィルスをフィルタリングしてもらうことにあります。
エアコンのフィルターなども詰まれば空気の出が悪くなり本来の目的を果たせません。必要十分なフィルター効果を得ていれば十分で、不必要なアレンジをしないことが大事です。
同時にもし自分が感染していたらと想定し、周囲にウィルスを拡散しないためにもマスクの着用は必須です。
効果的に使って正しく処理する
マスクを使っていても正しい扱い方をしなければ、役割を果たしません。やはりマスクの使い方で最も大切な点は、マスクを処分するときにあります。
マスクのフィルタ部分にはウィルスが溜まっている場合もあるので、マスクを外してからも決して触ってはいけません。
マスクの内側に触らないように二つ折りにして捨てます。このときにマスクから手指にウィルスがついてしまう事により接触感染の原因となってしまいます。ウィルスがついた手指で顔に触っ
てしまうことにより接触感染が始まってしまうからです。正しい使用法を守って初めてマスクの期待できる効果があるのです。
まとめ
マスクを二枚重ねにして使用する際の効果については、はっきりとした結果は発表されていません。
マスクの二枚重ねは一見効果があるように見えますが、デメリットも多く本当にウィルスの侵入を遮断できるかという点においては疑問が残ります。
マスクは使用時間が長引くほど劣化していきます。また現時点でのマスクの役割は、咳やくしゃみなどの症状がある人が周囲にウィルスを撒き散らさないことにあります。
健康な人がマスクをつけても、保菌者の飛沫感染を百パーセント防ぐことは難しいと言われています。少しでも自分の身を守りたいという気持ちは誰もが同じだと思います。
マスクを着用することで、感染の広がりを抑えるように工夫をすることが大切です。